FX初心者入門

米ドル

【著者】 児山 将

世界の基軸通貨であるアメリカドルです。
世界で最も多く取引されており、BIS(国際決済銀行)の調査によると、為替の売買の85%(通貨ペアの為、合計200%中)が米ドルが絡む取引となっています。
通貨ペア別では、ユーロドルが24%、ドル円が18%、ポンドドルが9%となっています。

米ドルは世界の基軸通貨ですから、FX取引ではこの通貨の動きが分かれば勝てるといっても過言ではありません。

米ドルが絡む通貨ペアの代表として、ユーロドルとドル円があります。

ユーロドルはユーロ危機の影響で、一時リーマンショック後の安値を更新しましたが、2012年の夏から上昇に転じ、1.4000の一歩手前まで上昇しました。しかし、ECBの金融緩和の影響と米ドルの強さから1.00(パリティ)付近まで下落する流れとなっています。

ドル円はリーマンショック後に120円台から72円まで大暴落となりましたが、アベノミクス相場で1.5倍以上に上昇。

ドル円

8年ぶりの価格水準に戻ってきました。

米ドルの特徴

「リスクオフ」の時には、基軸通貨であるドルが円以外の通貨に対して買われる傾向にあります。

2013年の5.23ショックの時には、ユーロや豪ドルに対してドルが買われました。

一方「有事のドル買い」という言葉がありますが、9.11以降はアメリカが軍事介入をする時には、逆に売られる傾向が多いようで、2013年8月のシリアの化学兵器使用問題の時には、ドルが売られたことでドル円が下落しました。

また、金とは逆相関関係にあり、金が売られるとドルが買われる傾向にあります。

注目イベント 発表日
雇用統計 毎月第一週の金曜日
FOMC 年8回 約6週間ごと
消費者物価指数 毎月15日前後
GDP 1・4・7・10月の21~30日
小売売上高 毎月第2週木曜日
住宅関連指標 新規・中古販売など

米ドルの変動要因

通貨の価値を大きく動かすのは米国の金融政策です。
もちろん、金融政策の実施の前提にはインフレ率や個人消費があるからなのですが、なんといっても最終的な決定力を持つのは金融政策です。

米国の金融政策を決める会合をFOMC(連邦市場公開委員会)といいます。
このメンバーには、アメリカの中央銀行ともいうべきFRB(連邦準備制度理事会)の理事が7名と毎年入れ替わりのある連邦準備銀行総裁5名で構成されています。

これはアメリカの金融政策を決定する最高意思決定機関となり、彼らの言動が相場の行方を左右するほどの影響力があります。いわゆる要人ということになります。
2014年よりジャネット・イエレン氏が議長を務めています。

FOMCは、約6週間ごと年8回開催されますが、リーマンショックのような金融危機が発生した場合は必要に応じて随時開催される。

リーマンショック以降、2015年11月まで、アメリカの政策金利は最低水準の0.25%に設定され、更に量的金融緩和と呼ばれる金融政策で、2014年10月まで市場に大量のドルを供給していましたす。

需要と供給の関係で、ドルが大量に出回ればドルの価値は必然的に下落してドル安となります。

しかし、この非伝統的な金融政策がようやく終了し金利の正常化に向かおうとしているのが現在です。

FOMCはドルの動きを決める最も重要なイベントだということを覚えておいて下さい。

注目指標:米国10年債

ドルの強さを測る金融商品のひとつに米国10年債があります。

世界で一番安全だとされている米国10年債の金利が上昇する(価格は下落)と、基本的にはドルが買われる傾向になるということです。

■米国10年債利回りとドル円チャート
10年債とドル円
(参照:グローバルインフォ 今日の目線!

実線がドル円のチャート。点線が米10年債利回りのチャート(期間は1カ月)

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