FX初心者入門

ドル円100円割れはあるのか

【著者】 児山 将

アベノミクス相場が始まってから約3年。

ドル円は78円から125円まで1.5倍に上昇し、安定しています。ドル円週足

今後、ドル円が100円を割れることはあるのでしょうか。
様々な下落要因をピックアップして考えていきましょう。

1.米国の利上げがドル円の高値となる
2.中国をはじめとする深刻国のクラッシュ
3.米国経済の崩壊
4.日本の貿易収支の黒字化
5.第2のリーマンショック
6.米国での有事の発生

米国の利上げがドル円の高値となる

利上げ前に上昇し、そこがドル高のピークとなる説です。

過去は利上げがピークになり、その後やや下落した後、何度も行われた利上げの為に再びドル円は上昇しました。
今回は11月18日時点で70%ほどの利上げが織り込まれているようです。

しかし、経済状況はリーマンショック以前と大きく異なっています。超低金利時代でありそのため運用難の時代なのです。
そこに、世界の基軸通貨であるドルの金利が上がるとどうなるでしょうか。リーマンショック以前とは違い、やはり世界からドルへ資金が集まると考えるのが自然ではないでしょうか。

よって、この説は無しということになります。

中国をはじめとする深刻国のクラッシュ

8月に中国バブルは崩壊し、上海総合指数は高値から30%以上の大暴落となりました。しかし、ドル円はわずか3円程度しか下落することはありませんでした。

よって、今から20円以上下落するとなると中国が崩壊するような出来事が起きないといけないでしょう。しかし、中国の個人消費は『独身者の日』の売上高(1兆7千億円)を見ても潜在力があることを示しています。

よって、この説もここ数年間では可能性は薄いということになります。

米国経済の崩壊

米国経済が大きく後退すると当然ドルが売られてしまうことから、ドル円は大きく下落する可能性があります。
米国はサブプライム・リーマンショックを経験し、ローン審査の厳格化や銀行の自己売買規制が行われました。現在の米国の懸念材料はサブプライム層の自動車ローンだそうです。
しかし、自動車ローンの額は住宅と比較しても10分の1。低所得者でも月に100ドルづつ返済していけば時間はかかるものの返済可能となります。

現在は年2%ほどのペースで賃金も上昇していますし、失業率も完全雇用となっています。

よって、これもここ数年間では問題ないと思われます。
ただ、景気のサイクルは10年ごとにくるといわれていますので、2017,2018年あたりが不安になってきますね。

日本の貿易収支の黒字化

東日本大震災以降、膨大な資源の輸入により日本の貿易収支は赤字になりました。
実需の円売りドル買いが出ることで、ボディブローのように相場を押し上げる効果があるといわれています。

しかし、円安による輸出企業の収益の拡大や原油安、原発の再稼働により日本の貿易収支は改善されつつあります。
これが逆転し様々な要因が重なってくると、近い将来ドル円は再び割り込んでくるのではないでしょうか。

第2のリーマンショック

リーマンショックがドル円を大きく下落に転じさせたことは明らかです。
ドル円とリーマンショック
つまり、巨大金融機関が破綻すればこのようなことが起きてしまうということでしょう。

現在、ドイツ銀行が危ないといわれていますが、不透明かつ世界で5本の指に入るレベルの中国の銀行が破綻するようなことになれば、その衝撃はリーマンショックを上回ることになるでしょう。

金利が正常化していない2015年から2016年にかけてこの事態が勃発すると、これは非常に大きなリスクです。中国の銀行の場合は、全人代がなんとしてでも食い止めると思われますが、8月のチャイナショックのようなマーケットや投資家のことを考慮しない乱暴な対策を行うようでは、事態をより悪化させる可能性があります。

『中国のGDPは実は3%しかない』といった噂が飛び交っていますが、これが事実だった時に信用不安がマーケットを押し寄せ、取り付け騒ぎが起きるようになると危険ですね。

これが起きる可能性はそこそこあるのではないでしょうか。

米国での有事の発生

イスラム国やアルカイダなどはマーケットにとって不利益でしかありません。我々が認知している遥かに大きなリスクがあるところを、軍やセキュリティーソフトが未然に防いでくれているのでしょう。

考えたくないですが、フランスでのテロを見てのとおりこのリスクが低いとは言い難いようです。それでも、テロでの相場の下落は一時的でしかなく、マーケットは時間が経てば持ち直すことがほとんどです。

よって、これでのドル円の下落はほとんどないと考えられます。

まさかですが、米国へ巨大隕石の落下や宇宙人の襲来などがあれば、過去に例のない乱高下相場がやってくるでしょう。

現在のところ、原油や商品価格の下落により日本にとってドル円120円前後は非常に心地良い一だといわれています。
しかし、超低金利の時代で米国の金利が上がると、信じられないほどの円安ドル高がやってくる可能性もあります。

『悪い円安』だと言われ始めると、恐らく強烈な上昇になるのでは。。と考えています。
米国の利上げは2015年12月に行われるかのしれません。

その時が、歴史的相場が始まる瞬間かもしれませんね!

現役トレーダーの志摩力男 現在もファンド筋などとの交流は活発で鋭く世界を分析

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